編集1
☆ちょっと昔のビデオカメラとOSを使った☆
☆4:3比率(SD画質)の映像編集 ☆
※いよいよ今回から「編集の巻」のスタートです。
シリーズ2「撮影の巻」でご紹介した方法で撮影したムービーを
編集ソフトがインストールされたパソコン
を使って編集していきます。
今回の「編集の巻」はMacユーザーの方には
申し訳ないのですが、自宅のパソコンが
Windowsマシンなので、Winベースでお話を
進めてまいります。
「撮影の巻」でビデオカメラの変遷(DV~HDV~AVCHD方式)を
ご紹介した通り、購入時期によって映像の記録方式が違う
ビデオカメラが、今も現役で使われています。
同じようにパソコンと編集ソフトも毎年なんらかの
バージョンアップが行なわれ、特にWindowsの場合、
今お使いのOSバージョンは、XP~Vista~最新の7あたり
だと推測します。
そこで「動画道場」のムービーの編集は、
どのOSと、どの編集ソフトを使ってご紹介するのがいいか?
結構迷いましたが、大きく2つの方向で進めて行こうと思います。
最初の「初級編」はOSにWindows XPが搭載されているパソコンを使い
編集ソフトはXPのパソコンに初めからインストールされている
マイクロソフト社の「Windows ムービーメーカー」を使います。
ムービー素材は「撮影の巻」【基本編】~ムービーカメラの種類~で
ご紹介したSONYデジタル・ハンディーカム
DCR-PC120で撮影されたDV形式のAVIファイルを使います。
このムービーは4:3比率の画角のSD(スタンダード)画質です。
つまり今主流の16:9のハイビジョン画質のムービーではなく、
チョイ古のOSパソコン(ヒゲ松の認識では、Windows Vistaの
評判があまり良くなかったので、未だに自分を含めてXPの
パソコンを使っている人は、まだまだ多いのでは?と思っています。)
を使って、チョイ古のビデオカメラで撮影した映像を簡単に
編集する方法を、「初級編」としたいと思います。
★次の「中級編」では、市販のビデオ編集ソフトを使って
ハイビジョンムービーをちょっとだけ凝ったテクニックも
使って編集する方法をご紹介したいと思っています。
ただ、パソコンは自宅のマシンを使うので、
OSはWindows XPのままですが…(笑)
それでは、しばらくの間よろしくお付き合いください。
①「Windowsムービーメーカー」を立ち上げてみよう。
このソフトは、Windowsのパソコンを買うと、最初からインストールされている動画編集をするためのソフトです。
ここだけの話ですが、ヒゲ松はこの連載を
始めさせてもらうまで、このソフトは一回も
使ったことがありませんでした。(笑)
では、何故このソフトを使って、ビデオ編集の
お話をするかというと、最初からインストール
されているので「タダ」だからです。
つまり、これから動画編集をするかどうか
わからないのに、高いお金を出してソフトを
買うことをお勧めすることはできないからです。
実を言うとヒゲ松が動画編集を始めるように
なったのは、昔初めて買ったパソコン
(SONY VAIO PCV-RX51)にプリインストール
されていたAdobe Premiere 5.1 LEという
動画編集ソフトを試しに使ってみたのがきっかけでした。
それ以来、現在までずっとAdobe Premiereシリーズを
使い続けているわけなので、まんまとAdobe社の術中に
ハマっているわけですが(笑)、
最初はやはりプリインストール・ソフトや、
体験版ソフトで試してみることです。
そして、楽しいと感じるか、面倒臭いと感じるかで、
その後のことは決めればいいんですからね。
それでは、早速パソコンを立ち上げて、
「Windows ムービーメーカー(以下、ムービーメーカー)」
を開いてみましょう。
私のパソコンのOSは、Windows XPのService Pack 3で、
インストールされているムービーメーカーのバージョンは、
5.1となっています。
ちなみに、この5.1というバージョンは、
Windows Service Pack 2にインストールされている
2.1というバージョンと基本的には同じもののようです。
ここでひとつお断りがあります。
何故、先程からOSのXPを強調しているかというと、
XPにインストールされているムービーメーカーでは、
「ハイビジョン動画」の読み込みや編集が基本的に
出来ないのです。
基本的にと書いたのは、16:9のハイビジョン動画を
4:3の画角に左右を圧縮した状態なら読み込めるのですが、
画面がタテ方向に伸びた映像で、
画質もハイビジョン画質ではなく、
SD画質に変換されてしまいます。
これに対してWindows Vista や7にインストールされている
ムービーメーカー
(Windows 7版はWindows LIVEムービーメーカーと名前も変わっています)
では、ハイビジョンムービーが扱えるので、
Vista以上のOSをお使いの方は、ハイビジョン編集にも
挑戦してみてください。
さて、私のXPマシンでは、スタート→全てのプログラムと、
たどると、「Windows ムービーメーカー」を見つけることが
できます。(もし「全てのプログラム」の中で見つけることが
出来なかった場合は、「アクセサリ」の中に入っている場合が
あるので探してみてください。){モニター画面左側を表示しています}
↓ムービーメーカーを立ち上げると現れる画面が、コチラ。{モニター画面左側を表示しています}
市販の編集ソフトの画面に比べると、
あっけないほどシンプルな画面です。
つまり、この編集ソフトは、本当に
基本的な編集作業のみに機能を絞り込んだ
ソフトだということなんですね。
それではこの編集ソフトを動かすために、
パソコンの動作環境がどれくらい必要かを
見てみたいと思います。
- ムービーメーカーの「ヘルプ」の中にある
「WindowsムービーメーカーのWEBサイト」を開き、 - ①「ステップ1-初級編」を開いて、
- ③「ステップ3:Windowsムービーメーカー2.1のダウンロード」というページを開くと、
- このようなシステム条件が出てきます。
↓{モニター画面左側を表示しています}
↓{モニター画面右側を表示しています}
※画像が見難くて申し訳ありません。
(用無員よりお詫びいたします)ご自分のパソコンで
実際の画像を確認しながら進めていただくと幸いです。
☆「推奨システム条件」をご覧いただいて、
ご自分のパソコンスペックと比べてみてください。
動画の編集には、多くのメモリとハードディスクの
容量を使いますが、
このバージョンのムービーメーカーは
ハイビジョンムービーを扱わず、
基本的な編集作業しかできないので、
この程度のシステム条件でも働いてくれます。
しかしながら、モバイル型のノートパソコンでは、
ムービー素材を取り込んでストックしておく
ハードディスクの容量が足らない場合が多い
と思いますので、
動画編集にはかなりハードルが高いと思います。
出来る限りデスクトップ型で、CPUもメモリも
ハードディスクも高い容量のマシンを使用すると、
編集作業が快適になることを付け加えさせていただきます。
②パソコンにビデオカメラを接続しよう。
☆映像をパソコンに取り込むためには、
ビデオカメラとパソコンを接続しなければなりません。
接続するためには「IEEE1394(またの名を、i-link)ケーブル」
が必要です。
このケーブルは通常ビデオカメラとは別売りの場合が多いので、
電気屋さんで購入するわけですが、
接続するパソコン側の端子がどういう形状かを、
確認してください。
ヒゲ松のパソコンのIEEE1394端子は、6ピンです。
そして、ビデオカメラ側の端子は、4ピンなので、
写真のように一方が6ピンで一方が4ピンのケーブルを
購入しました。
左が、4ピン。右が、6ピン。
パソコンによっては4ピン端子になっているものもあるので、
その場合は、両方が4ピンのものを選んでください。
そして、このケーブルでパソコンとビデオカメラを
接続した状態が、この写真です。
ヒゲ松のパソコンは前面にIEEE1394端子があるので
便利ですが、パソコンによっては背面に端子が
あるものも多いので、
その場合は長めのケーブルを購入しておくと
接続しやすいですね。
③撮影した映像をビデオカメラから取り込もう。
撮影済みのテープを入れたビデオカメラをパソコンにつないで、
ビデオカメラの電源を入れ、テープ再生ができる状態にすると、
↓こんな画面が立ち上がります。{モニター画面左側を表示しています}
- 1、まずはビデオカメラから取り込むムービーに
ファイル名を付け、取り込むムービー素材を、
どこに保存して、何というフォルダ名にするかを
設定します。
この初級編では、どの映像をサンプルに使おうかと
悩みましたが、昔、たくさんのGSと共に、
四国の「剣山スーパー林道」をツーリングした時の
ビデオをサンプルとして使用することにしました。
なので、ファイル名を「剣山ツーリング」と入力します。
- 2、次にマイコンピュータのDドライブの中に、
「HUB倶楽部 動画道場 編集の巻 初級編 ムービー」
という名前のフォルダを作り、それをビデオカメラから
取り込んだムービー素材の保存フォルダとして設定しました。
ムービー素材は写真データに比べると、非常に
大きな容量となりますので、Cドライブの
「マイドキュメント」や、「マイビデオ」などに
保存してしまうと、
編集ソフトを動かすプログラムがインストールされている
Cドライブの動きが非常に遅くなってしまうので、
プログラムファイルが保存されていないドライブを、
ムービー素材の保存用に設定することがポイントです。
↓{モニター画面左側を表示しています}
- 3、ここまで設定したら、表示されている
「ビデオの取り込みウイザード」の下にある「次へ」を
クリックすると、この画面になります。{モニター画面左側を表示しています}
☆この画面の上の方にある - 「コンピューターの最高の品質で再生」のボタンに
チェックを入れて、画面右下にある - 「ビデオファイルサイズ」の中の、保存するドライブ
(この場合は、Dドライブ)の - 「利用可能なディスク領域」の数値をチェックしてください。
容量の目安
この設定では1分間のムービーデータを保存するために、
14MBの容量が必要となりますので、取り込もうとする
ビデオテープの長さ(分)×14MBで必要なディスク領域を
割り出すことができます。
経験上、ディスク領域を目一杯に近い形で使うと、
編集中にエラーが発生することが多くなるので、
十分なディスク容量を確保してください。
また、ムービー素材を保存するドライブの容量と共に、
プログラムがインストールされているCドライブの容量も、
この段階でチェックしておいてください。
Cドライブもディスク容量が一杯に近いと、
編集中のエラーの原因になるので注意が必要です。
- 4、「次へ」をクリックすると、テープに録画された
映像を全て取り込むか、テープの一部を取り込むかを
選択する画面になります。
ヒゲ松が普段使っているソフトで編集する場合は、
取り込みたい部分のみを選択しながら
取り込んでいますが、
今回は初級編なので、まずはパソコンに全てお任せの
「テープ全体を自動で取り込む」のボタンに
チェックを入れます。{モニター画面左側を表示しています}
また「取り込み中にプレビューを表示する」に、
チェックを入れると、ムービーメーカーの画面に
ビデオカメラから取り込むムービーシーンが表示されます。
この機能は、テープの中の特定の部分を選んで
取り込む場合には便利な機能です。
- 5、そしてまた「次へ」をクリックすると、
この画面が現れ、いよいよテープからムービー素材の
取り込みが始まります。{モニター画面左側を表示しています}
まず自動的にテープが最初まで巻き戻され、
テープの頭から取り込みが始まります。
今回は、「取り込み中にプレビューを表示する」
にチェックを入れましたので、「プレビュー」
ウインドウに、現在取り込み中のムービーが
表示されています。
この取り込みは、等倍速なので、
例えば60分間フルに録画したテープを
全て取り込むには、60分間かかります。
ここはのんびりと、プレビューウインドウに
映し出されるムービーを懐かしく思い出しながら、
「どのシーンを使って」「どのシーンを捨てるか」
を頭の中で組み立てておくと、編集の効率が上がります。
今、取り込まれたムービーの時間と、
その容量が画面に表示されますので、
お茶でも飲みながら、全てのムービーが
取り込まれるのをゆっくりと待ちましょう。
- 6、取り込みが完了したら、
「コレクション」とう画面の真ん中の
白いスペースに、ムービーのサムネイルが表示されます。{モニター画面左側を表示しています}
もし、コレクションにサムネイルが表示されない場合は、
画面左上の、「ムービー作業」
- 「1、ビデオの取り込み」の中の
- 「ビデオの読み込み」をクリックすると、
- この「読み込みファイル」の画面が立ち上がります。{モニター画面左側を表示しています}
この画面で、最初に設定した取り込みムービーの
保存フォルダを選択して、「読み込みボタン」を
クリックすると、ビデオカメラから取り込まれた
ムービー素材が、全てコレクションに表示されます。
保存フォルダに取り込まれているファイルは、
ひとつにまとまっていますが、
コレクションには、撮影時行ったビデオカメラの
オン/オフのタイミングで、シーンごとに
分けられて表示されます。
(…と、説明書きには書いてありましたが、
実際はもう少し細かく分割されて
サムネイル表示されました。)
以降次回に続きます。次回はBGMなど
更に本格的編集作業満載!ご期待ください。