走行シーンの撮影1
走行シーンを撮影しよう
自走撮りパターン その①
バイクハンドルへのビデオカメラの固定
★今、YouTube上にはバイクによる走行シーンを
撮った映像が数多く流れています。
それぞれに撮影した方の思い入れが
詰まっていると思いますが、一番多いのは
走っているバイクから撮影した映像、
つまり「自走撮りパターン」の映像ですね。
☆ヒゲ松もバイクに取り付けたビデオカメラで、
気持ちのいいワインディングロードや、
仲間の走行シーンを撮影することに夢中になった
時期がありました。
ここで色々な場所で、自走撮りパターンの
映像を撮影してきた中で見つけたテクニックや、
失敗談や注意点などをお伝えしたいと思います。
■ビデオカメラのバイクへの取り付け&撮影方法
ビデオカメラのバイクへの取り付けは、先の
「ビデオ撮影ツール紹介」のコーナーでご紹介した
「SLIK ロアーII<6021・クランプヘッド32」を使って、
ハンドルに固定しています。
ハンドルへの取り付け位置はハンドルの形状や
各種スイッチボックスのレイアウトによって、
かなり限定されると思いますが、
基本的に安全にカメラを操作するために、
ハンドルの左側に取り付けています。
ハンドルにクランプヘッドをしっかり固定したら、
次にビデオカメラの底にあるネジ穴に、
雲台のネジを締めてカメラを固定させます。
この商品の雲台ネジはメインのツマミネジと、
その外側の固定ネジのWロックになっているので、
かなりしっかりと取り付けることができます。
このクランプヘッドにメインカメラとして取り付けている
「SONY デジタルハイビジョン・ハンディカム HDR-HC3」
の録画スイッチは、カメラ本体の後ろにあるので、
クラッチ側の左手でこのスイッチのON/OFFを操作します。
そして、カメラの水平・垂直方向の画角のセッティングは、
走り出す前にバイクを正立させた状態で
あらかじめ決めておきます。
走行シーンのチェックはビデオカメラの液晶モニターを
開くことで確認できますが、風圧ですぐにモニターが
閉まってしまうので、液晶モニターでのチェックは
最低限に留めておきます。
これは、バッテリーの消費を抑える意味でも有効です。
★基本的にはビデオカメラをON状態にしている間、
自分がバイクを走らせているシーンが記録されていきます。
初めて撮影した時には、想像以上に良く撮れているなーと、何回も巻き戻して見たものです。
■失敗談と注意点
今までに体験した走行シーン撮影の
トホホな失敗談をご披露します。(笑)
1、カメラをオンにしたはずが…
☆ハンドルに取り付けたビデオカメラで録画を
開始するには本体後ろのON/OFFスイッチを押します。
すると液晶モニター内のスタンバイ状態を示す
「緑」のランプが録画中を表わす
「赤」のランプに変わります。
ただし、このランプはとても小さくて、
特に天気のいい日は点灯していることを
確認することも難しい場合があるので、
自分では録画しているはずが、
カメラはずっとスタンバイ状態で走っていたり、
逆に撮らなくてもいいシーンを延々撮り続けていたり…
といった失敗が何回もありました。
☆基本的に安全走行を心掛けるため、
カメラに視線を移動する時間は、
極力短くするべきですが、
今、カメラがどの状態になっているかは、
時々確認する必要がありますね。
2、ここぞという時に、テープ&バッテリーの残量が…
★自走シーンを撮りはじめた最初の頃は、
とにかくカメラを回しまくっていました。
特に気持ちのいいワインディングロードでは、
道の最初から最後までずっと撮り続けたりする
ことも多かったのですが、
よくよく後で考えてみるとそんなにたくさん撮影しても、
編集で使うのは、全体の数%なので、
走りながら「ここぞ!というシーン」を
小まめに撮り貯めていくという撮影方法が
良いと思います。
☆あるツーリング、昼間のなんでもない道での
走行シーンの撮影にテープとバッテリーを使いすぎ、
夕方、素晴らしい夕陽を受けた道での走行シーンを
撮れなかった苦い思い出があります。
こんなことも考えてテープ(または記録メディア)と、
バッテリーの予備は余裕を持って準備しておきたいものです。
あの撮り逃したシーンは二度と出合えない
一期一会のシーンかもしれませんから…
3、走りに専念し過ぎたために…
ツーリングムービーの撮影が先か、
ツーリングでの“走り”が先かは、
その場面ごとに判断が分かれると思いますが、
ハンドルにクランプヘッドでビデオカメラを
固定して撮影する場合、バイクのエンジンの振動が、
撮影に大きく影響します。
具体的には、エンジンを回し過ぎると、
その振動によって映像がコマ落ちしたり、
「ブロックノイズ」と呼ばれる画面の乱れが
起きる場合が良くあります。
☆ついついコーナーをカッコ良く走り抜けている
シーンをビデオに納めようと低いギアでエンジンを
ブン回して走ったビデオを後で確認してみると…
画面は振動とノイズでブレブレで、
せっかくの走行シーンが全く使いものにならなかった
失敗を何回もしてきました。
こんな失敗を繰り返して、気付いたことは、
自走シーンの撮影の場合、そんなにスピードを
出さなくても、十分に迫力のある走行シーンの
撮影は可能だということです。
☆ハンドルに固定したカメラは舗装の乱れを
モロに衝撃として受けるので、スピードが
上がればその衝撃度も増して来ます。
見やすい映像を撮るためには、
できるだけアクセルのON/OFFは控えめにして、
パーシャル状態の走行を心がけると良いと思います。
またコーナーリングの際、
ハンドルに固定したカメラに映る映像は、
ライダーの目線とは大きく違うので、
走っているライダーには迫力ある
コーナーリングシーン!と感じられても、
映像を見る人にとっては、
不安感のある危なっかしいシーンと
映る場合があります。
それよりも、なによりも、
クラッシュシーンや自爆シーンの
記録カメラには絶対ならないように
くれぐれもセーフティライドで、
撮影を楽しんでください。
4、画角を調整しようとしたばかりに…
★ヒゲ松の愛車・R1100GSには小さなカウルが付いているので、
ハンドルへのカメラの固定位置によっては、
画面の端にカウルの一部が映り込んでしまうことがよくあります。
これを解消するためにカメラを少しズームさせると、
見事にカウルの映り込みが無くなったので、
「俺って、賢いやん~」と撮影を続けておりましたが、
帰って来て録画したシーンをチェックしてみて、ガックリ…
走行シーンをズームで撮ると、
画面のブレが思いっきり強調されて、
ちょっと見ているだけで気分が悪くなる
映像になってしまいます。
☆まあ冷静に考えてみれば、
双眼鏡を覗きながら走っているのと
同じ現象なので、当たり前なのですが。
くれぐれも撮影の際は広角側で撮ってください。
経験上少しでもズームにすると、
間違いなく気分が悪い映像になります。(笑)
以降次回に続く・・・お楽しみに!(用無員より)