撮影の基本編Vol3
■シリーズ2 『撮影の巻』
【基本編】①ビデオカメラのご紹介 Vol3
ビデオカメラ別の映像の種類について
☆電気屋さんに行ってビデオカメラを買おうと思うと
各社とも「AVCHD方式」でSDカードなどの記録メディア(メモリー)や
内蔵のハードディスクに「データファイル」として映像を記録する
「メモリーカメラ」ばかりが並んでいます。
つまりHVD方式までの「テープ」に映像を記録する
ビデオカメラは、消えていく運命にあるようです
「テープ」に記録されたデジタル映像を編集するためには
★パソコンにテープから映像を取り込む作業(キャプチャと呼ぶ)に
時間が掛かっていたのですが、メモリーカメラは映像が
「ファイル」としてメモリーに記録されているので
パソコンへの転送が早くて簡単というメリットがあります。
メモリーカードは非常にコンパクトで軽いので
ビデオカメラ自体を小さく&軽くすることができるのです
☆AVCHD方式のビデオカメラで録画したデータは、
カメラの中のメモリーカードやハードディスクに
どんどん溜まっていきます。
テープに記録するカメラならテープが一杯になれば、
新しいテープに交換する訳ですがメモリーカメラの場合は
大容量のメモリーカードがまだまだ高価なので
映像ファイルをパソコンに転送して保存する
ことになります。
これは、今までフィルムに記録していた写真を
メモリーカードやパソコンに写真データとして
保存するようになったデジカメと同じことです。
この方式のデメリットは、大切なデジカメの
写真データを消去や破損で失ってしまった人も多い
と思いますが“形のない”電子ファイルには、
パソコンのハードディスクのクラッシュや、
メモリーカードの破損などで、
一瞬にしてデータが消えてしまうリスクが
つきまとうということです。
テープの場合も、miniDVテープの破損や劣化などの
リスクはありますが、一応テープという「形」あるものに
記録している安心感もあり、
放送界ではDVカムなどのテープに記録した映像素材を
使って番組やCMを作っています。
そして、これは後述の「編集の巻」で触れる予定ですが
HDV形式に対してAVCHD形式のファイルデータは、
「軽いけど、重い」のです。
つまり、HDVに対してAVCHD形式は、高い圧縮効果によって
ファイルの容量は1/4程度の「軽さ」になるのですが、
●この圧縮方法が特殊でパソコンでの編集の際に、
とても操作が「重い」のです。
この重さは尋常ではなく編集ソフトの選択や
ファイル変換作業など結構面倒な面も出てきます。
ここ数年で「テープ」から「メモリー」に
映像の記録方法が移ってきてはおりますが、
まだテープでの記録方式のビデオカメラも現役なので、
前回ご紹介した我が家のビデオカメラを例にとって、
その映像の記録方式の種類と特徴などをご紹介します。
そもそも、パソコンで映像編集をしなければ映像ファイルの
形式なんてどうでもいい話ではありますが今後、編集の設定
の話の時に出てくる話題なので簡単に整理をしておきます。
○但し、あくまでも「見習い」レベルの知識なので、
ボロが出ないように…っと(汗)
(1)DV方式
この方式で映像を記録するカメラは、一番初めに買った
「SONY デジタル・ハンディカムDCR-PC120」です。
☆この次に買った「デジタルハイビジョン・ハンディカム HDR-HC3」は、
文字通りハイビジョン映像が撮れる「HDV方式」のカメラですが
設定を切り替えることによって「DV方式」の映像も撮ることが
できます。
しかし話を分かりやすくするためと、わざわざハイビジョンカメラで、
DV方式のスタンダード画質の映像を撮ることも少ないと思いますので、
ここではデジタル・ハンディカムDCR-PC120を
「DV方式」の記録カメラとしてご紹介します。
「DV方式」で記録された映像は横720×縦480画素の4:3比率
☆「DV方式」で記録された映像は横720×縦480画素(ピクセル)
の4:3比率となります。
デジタル映像はアナログ映像に比べて非常に大きな容量の
データとなるため、それぞれの方式に応じた「圧縮」が
掛けられています。
「DV方式」の映像圧縮はその名の通り「DV圧縮」という手法で、
他の映像圧縮形式に比べてファイルサイズが大きいのですが、
パソコンでの編集がやりやすいという特徴があります。
この方式の映像をパソコンに取り込むと
Windowsの場合「.avi」という拡張子が付く
「AVIファイル」となります。
(2)HDV方式
●この方式で映像を記録するカメラは
「SONY デジタルハイビジョン・ハンディカムHDR-HC3」です。
HDV方式で記録した映像は横1440×縦1080画素の16:9比率
★「HDV方式」で記録された映像は、
横1440×縦1080画素の16:9比率になります。
★AVCHD方式でカバーされている映像サイズ
横1920×縦1080画素(ピクセル)の
「フルハイビジョン」に対してHDV方式の画像サイズは
「ハイビジョン」と表現されます。
「HDV方式」の映像圧縮は「MPEG-2」という
圧縮手法で、テレビのデジタル放送や、
映画ソフトのDVD-videoにも用いられています。
HDV方式での録画は家庭用ビデオの場合、
miniDVテープに記録することになりますが、
一般的に画質のクオリティについては、
次に紹介するAVCHD方式よりも高いと言われてきました。
この方式の映像をパソコンに取り込むと、
「.mp2」という拡張子が付く
「MPEG-2ファイル」となります。
(3)AVCHD方式
この方式で映像を記録するカメラは、現在所有しているカメラでは「SONY デジタルハイビジョン・ビデオカメラ まめカムHD HXR-MC1」です。
先にも少し触れましたが、
今店頭販売されている家庭用ビデオカメラのほとんどが、
一例としてあげたCanon iVIS HF S21をはじめとする
この記録方式のビデオカメラです。
「AVCHD方式」で記録された映像は横1920×縦1080画素
「フルハイビジョン」画質の16:9比率
☆「AVCHD方式」で記録された映像は、
横1920×縦1080画素(ピクセル)の
「フルハイビジョン」画質の16:9比率になります。
★映像圧縮には「MEPG-4 AVC/H.264」という圧縮手法が
用いられ「MPEG-4」や「H.264」という記載のされ方が
一般的なようです。
○この方式のメリット&デメリットは、先にお話ししましたので、
ここでは省略しますが、少し前までは画質的には
HDV方式に劣るという評価でした。
しかし各メーカーとも改良を加えて、
最新の機種ではその差は無くなったと
言われています。
この方式の映像をパソコンに取り込むと、
「.m2ts」という拡張子が付くファイルとなります。
ただし、このフォーマットはテレビにつなげば
そのまま再生できるのですが、
Windowsパソコンにプレインストールされている
Windows Media Playerでは再生できないので、
AVCHD方式のビデオカメラに付いている専用ソフトを
パソコンにインストールする
必要があります。
このあたりの詳しいことは「編集の巻」でお話しようと思います。
以上、カメラ別の映像の種類についてご紹介いたしました。
次回は
「~あると楽しい、撮影が広がる便利グッズ~」
をお送りします。
- 今回も読んでいただいて、ありがとうございました。