「Power Director」を使ったムービー編集
5、動画編集ソフト「Power Director」を使ったムービー編集
それでは動画編集ソフト「Power Director」を使った編集を
ご紹介してまいりましょう。
使用するバージョンは、今発売中の「9」ではなく「8」です。
念のために。
今回、ご紹介するのは2010年11月に
長野県・樽尾沢キャンプ場で開催された
「第1回HUB倶楽部ミーティング」の
記録ビデオを作る過程で使った、
このソフトの機能やテクニックを中心に
“少し本格的で楽しい”
ビデオ編集のノウハウです。
まずは、改めてHUB倶楽部ミーティングのビデオを
ご覧ください。
http://www.youtube.com/watch?v=0jb9iREfliQ&nofeather=True
ホント、楽しいイベントでしたねー!
それでは編集ソフトを立ち上げて
このミーティングで撮影した映像を
ビデオカメラから取り込む作業から、
お話を始めてまいります。
■STEP1 ビデオカメラからの映像の取り込み
今回はHDV形式のハイビジョン撮影ができる
「SONY HDR HC-3」を使って、撮影しました。
(HDV形式や、このビデオカメラについては、
【基本編】「シリーズ2 撮影の巻」の
「ビデオカメラと撮影ツールのご紹介vol.2」
を参考にしてください。)
このカメラは、今流行りのSDカードなどの
記録メディアに記録する「ファイルベース」の
AVCHD形式のビデオカメラではなく、
mini DVテープに記録する「テープベース」の
ビデオカメラなので、テープに記録された映像を、
データとしてパソコンに取り込みます。
☆それでは、さっそくPower Directorを立ち上げてみます。
まだ、何も取り込んでいないので、真っ黒な画面ですね。(笑)
ここにビデオカメラから映像を取り込みます。
ちなみに、テープから映像を取り込むことを、
「キャプチャー」と言います。
まずはビデオカメラとパソコンを
「IEEE1394(またの名を、i-link)ケーブル」を
使って接続します。
そして画面の左上にある「キャプチャー」の
タブを押して「なに」から映像を取り込むかを選択します。
今回はHDV形式のビデオカメラから取り込むので
「HDVカムコーダーからキャプチャー」の
ボタンをクリックします。
このあたりの操作はイラストが画面に出てくるので、
わかりやすいですね。
- 次にキャプチャーした映像をパソコンの「どこ」に保存するかを選びます。
- 操作は画面の右下にある「フォルダーの変更」ボタンをクリックして
Dドライブなどの保存容量が多く残っているドライブを選択して
「○○動画素材」などの自分でわかりやすい名前を付けましょう。
(ちなみに、デフォルトではCドライブの「マイドキュメント」が、
保存フォルダとして設定されています。)
キャプチャーする映像の保存先を決めたら、画面左下の「録画」ボタンをクリック
するとテープからのキャプチャーが始まります。
キャプチャー中はモニターに映像が映し出されます。
今回はテープまるごとをキャプチャーしました。
■STEP 2 オープニング映像の編集
今回のミーティングはお天気にも恵まれ、ネタも多かったので、
約13分と比較的長いビデオ作品となりました。
☆動画道場【中級編】では、このビデオをいくつかの
パートに分けて、編集ソフトの操作テクニックを
ご紹介してまいります。
(1)楽しいオープニングを作ろう
まずは「オープニング」から。
ヒゲ松はYouTubeなどに上がっているムービーを見て、
オープニングの「つかみ」によって、最後まで見て
楽しそうか?つまらなそうか?を普段から判断しています。
そんな自分の体験を元に、今回のビデオのオープニングを作ってみました。
このビデオ制作は、楽しいキャンプミーティングの出来事を記録して
公開することが第1の目的ですが、実は「HUB倶楽部」を知らない方に
「HUB倶楽部」の紹介をしたいという目的もありました。
そこでPower Directorの豊富で楽しい「タイトル効果」を使って
「HUB倶楽部とは?」という投げかけコピーと
「ハ○と、ブ○のクラブではない!」という
(○の中身の文字によっては、大変失礼な)
お笑いコピーで「つかみ」をとることにしました。
※ホントにハゲとブタorデブの倶楽部ではありません{ハゲデブ用無員}
- 編集の手順は、次の通りです。
①最初にカラーボードを配置しよう
- ビデオカメラからのキャプチャーが終わると
- 次に「編集」タブをクリックします。
- キャプチャーされたファイルの
サムネイルが表示されています。
この映像ファイルを、
タイムラインにドラッグ&ドロップして
編集作業を始めていくわけですが、
ここでひとつテクニック…というほどのことでもないのですが
YouTubeなどにムービーをアップロードして再生した時に
いきなり映像が始まるよりも、ほんの少し間をおいてから
はじまる方が好みなので映像クリップを配置する前に
「カラーボード」をタイムラインに配置するようにしています。
この「カラーボード」というのは文字通り、無地の色ベタです。
収納場所は、画面の右上の「全てのコンテンツ」の
プルダウンをクリックして、「カラーボード」を選択します。
すると、色々な色のサムネイルが表示されますので、
これをムービーのタイムラインにドラッグ&ドロップします。
色々な色が用意されていますが、特別な演出意図がなければ
「黒」が適当かと思います。
②BGMを配置しよう
【初級編】でもご紹介したようにヒゲ松の編集方針は
「音楽先行」で行うので、映像クリップの前に、
BGMを先にタイムラインに配置します。
今回のオープニングは、あとでご紹介する「演出」を
考えて一拍一拍の音がハッキリした「トランス系のBGM」を
使うことにしました。
この音源も、もちろん著作権フリーの曲です。
フリーの音楽素材を提供してくださっている
インターネットサイトから使わせていただきました。
この音楽ファイルを一旦パソコンのフォルダにダウンロードして
画面左上の「ファイルの選択」ボタンから、
音楽ファイルを選択します。
選択した音楽ファイルが、映像ファイルの横に表示されるので
このファイルを音楽のタイムラインへドラッグ&ドロップします。
音楽ファイルの配置のポイントとしては
先程の「カラーボード」の所でもお話したように
再生と同時にいきなり音楽が始まるよりは、
ちょっとタメをつくってから始まる方が、
期待感が作れると考えています。
更にヒゲ松の好みとしては、ほんの少し音楽が先行して始まり
それを追いかけるように映像が徐々に始まる…
という展開が好きなので、
今回のビデオもそんな始まり方にしてみました。
③映像をトリミングしよう
今回のムービーのオープニングには、キャンプ場に向かって
中央高速を走っている時に、抜きつ抜かれつしながら
ランデブーした、ツーリングライダー達を撮影させてもらった
映像を使うことにしました。
この撮影はハンドルに取り付けたクランプにセットした
ビデオカメラで撮影しました。
- この編集ソフトは、映像をトリミングするために、
キャプチャーした映像ファイルを一旦、
ムービーのタイムラインに配置します。
- 配置した映像クリップを選択すると
タイムラインの上に「トリム」というボタンが現れます。
- このボタンをクリックすると、
「トリム」ウインドウが立ちあがります。
- ウインドウの中のプレイボタンをクリックすると、
映像がスタートします。 - モニターで映像を確認しながら、使いたい最初の場面が来たら
- トリムウインドウの一番下にある
「開始位置」ボタンをクリックします。
- そしてトリミングを終了したい場面が来たら、
- 「開始位置」ボタンの右横の
- 「終了位置」ボタンを押すと、
映像の開始位置から終了位置までが
選択されました。
- ウインドウの右下の「OK」ボタンをクリックすると
- タイムライン上に、トリミングされた映像が配置されています。
④映像にトランジション効果をかけよう
次にトリミングした映像が徐々に始まるように見せるには
「トランジション(映像の切り替え)」効果を使います。
- 画面の左端に並んでいる「トランジションルーム」の
- タブをクリックすると、た~くさんの
トランジション効果のサンプルが並んでいます。
- その中から「フェード」を選択します。
サムネイルを選択すると、右のモニター画面に
トランジションの切り替え効果が動画として表示されます。
この辺りの作りは【初級編】で使った
「Windows ムービーメーカー」と同じですね。
トランジションをかけたいクリップに、
サムネイルをドラッグ&ドロップすると、
トランジション効果が適用されます。
⑤楽しい動きのある文字を入れよう
次は「テキスト(文字)」をタイムラインに並べます。
このソフトには非常にたくさんの「アニメーション・テキスト」が
プリセットされています。
- 使い方は、先程の「トランジションルーム」の
- ひとつ上の「テキストルーム」のタブをクリックすると
- 「アニメーション・テキスト」のサムネイル一覧が
表示されます。
ひとつひとつサムネイルを選択すると、
右のモニター画面にそれぞれのサンプルが表示されるので、
モニターの左下のプレイボタンをクリックすると、
文字の動きをアニメーションとして見ることができます。
- まず、一番目のコピーのアニメーションに選んだのは
「卒業03」というアニメーションです。
- このサムネイルを曲のブレイクに合わせた
タイムラインの位置に、ドラッグ&ドロップして配置します。
タイムラインに配置した「テキスト・アニメーション」の文字は
サンプルの「Graduation」となっているので、
この文字を打ち変えます。
- 方法はタイムラインに配置した「テキスト・クリップ」を
- ダブルクリックすると
- 「タイトルデザイナー」という画面が立ち上がります。
- この画面に表示されている文字を選択して
- ダブルクリックすると
- 文字を打ち変えることができます。
- 第一番目のつかみのコピー「HUB倶楽部とは?」と
- 打ち変え、書体と文字の大きさと表示される
- 長さを調整すると、こんな感じになりました。
サンプル表示の時のように
- モニター画面の下のプレイボタンをクリックすると
- 打ち込んだ文字が、空中から集まってくる
アニメーションが確認できます。
- イメージ通りに出来ていれば、
- 「OK」をクリックすると、
動く文字の完成です。
- ふたつ目のコピーには、別の動きの
- 「テキスト・アニメーション」を付けて、
変化を付けました。
オープニングの「つかみ」を演出するには
こういうアニメーションで遊んでみると面白いですね!
これでオープニングの映像と音楽とテキストが
タイムラインに並びました。
次回は「動画のムービー」に「静止画の写真」を加えて、
楽しいオープニングムービーを完成させていきますので、
お楽しみに~!
※ハイッ!楽しみにしております{用無員}
今回もお付き合いいただいて、ありがとうございました~。