オープニング映像の2
5、動画編集ソフト「Power Director」を使ったムービー編集
■STEP 2 オープニング映像の編集 (その2)
、
☆前回は
「第1回HUB倶楽部ミーティング」
ビデオの中のオープニングムービーに
- 「映像」
- 「音楽」
- 「テキスト(文字)」を
タイムラインに配置したところで終わったので
今回はその続きをお話します。
(2)オープニングにちょっとカッコイイ変化をつけよう
①映像をモノトーンに変えてみよう
オープニング映像の前半は「つかみ」を取るために
ふざけたコピーを楽しいアニメーションで演出しましたが、
後半には、少しカッコイイ効果を付けてみました。
まず、はじめに高速道路を走るバイクの
走行シーンをカラーからモノクロ(白黒)映像に
変えてみましょう。
手順はタイムラインに配置してある映像の
- モノクロに変えたい位置に
- タイムラインカーソルを合わせます。
- そして↑タイムラインの上の「分割」ボタンをクリックすると
- ムービーファイルが二つに分割できます。
- 次に↓画面左端の「エフェクト・ルーム」の
- アイコンをクリックして、
エフェクト効果のサムネイルを表示させます。
↓トランジション効果と同じく、
たくさんのエフェクトが用意されていますが
- その中から「白黒」を選択して
- 先程分割した映像クリップの後半部分に
- ドラッグ&ドロップします。
↓するとエフェクトを適用したクリップに
赤の矢印で示したように「エフェクトマーク」が表示され
モニター画面の映像がカラーからモノクロに変化します。
同じシーンも見慣れたカラー映像から
モノクロに変化させると、
ちょっとカッコイイ感じになりますね。
②「動画」ムービーに「静止画」の写真を組み合わせよう
ムービー編集では
- ビデオカメラで撮影した「動画」だけではなく
- スティルカメラで撮影した「静止画」の写真を
組み合わせると、 - ちょっとカッコイイ映像を作ることができます。
静止画写真のカッコイイ使い方は
いろいろありますが、この作品では
ミーティングに参加された方のポートレイト写真を
ダーッと一気に見せていく手法を使いました。
短時間に多くの写真を見せるので、
できるだけバックはシンプルにしたかったので
写真が登場する後半のムービーを、
モノクロにしたわけなんです。
さて、ムービーに写真を被せるには
- まず写真ファイルをPower Directorに取り込みます。
- この時、写真ファイルの大きさを1MB以下に
ダウンサイズしておきましょう。
(ちなみにこの作品ではオリジナルサイズが
約5MB程度の写真ファイルを約700KBにして使用しました。)
使用する枚数にもよりますが
この作品のようにたくさんの
ファイルサイズの大きい写真を使うと
ムービーのプレビューが遅くなったり
シャットダウンの危険性があります。
- ↓画面左上の「メディアのインポート」をクリックして
- 使用する写真を選択して開くと、
- ムービーや音楽と同じスペースに、
- 写真が表示されます。
- ↓この写真ファイルを「P in P」タイムラインに
- ドラッグ&ドロップすると
- モニター上のムービー映像の上に、写真が表示されます。
「P in P」とは「ピクチャー・イン・ピクチャー」の略で
文字通り絵の中に別の絵を配置する機能です。
今回は静止画写真をP in Pしましたが、
映像ファイルも同じように重ねることができます。
この場合はテレビの子画面のように、
「動画の中で動画が動く」という演出が可能です。
それでは、この写真をBGMに合わせてダーッと
次々に表示する方法をご紹介しましょう。
オープニングのBGMを一拍一拍の音がはっきりした曲にした理由は
「ズン」「ズン」「ズン」「ズン」…と刻まれるビートに合わせて
写真を見せたかったからなんです。
- ↓まずは作業がしやすいようにタイムラインを拡大します。
- 画面左下の「大きい方の時計マーク」をクリックすると
- タイムラインが拡大されます。
↓そして曲の波形の山と山の間に収まるように
- P in Pタイムラインに配置した写真ファイルの
- 長さを調整して、タイムラインの上の
- 「所要時間」ボタンをクリックして、
- ファイルの表示時間を見てみると、
- 「00:00:00:13」となっています。
この「00:00:00:13」は「13フレーム」と呼びます。
少し専門的な話になりますが
基本的なビデオ映像は
1秒間に60枚の静止画が連なっていて
パラパラ漫画のように動いています。
つまり「13フレーム」という長さは
13/60秒という約0.2秒間の間だけ
1枚の写真が見えている…
ということになります。
こうしてBGMの「ズン」「ズン」という一拍の間の長さが、
「13フレーム」ということが分かったので、
- 残りの59枚の写真を全て「13フレーム」の長さにして、
- P in Pフレームに並べると
- BGMの一拍一拍に合わせて
- 次々と写真が表れる…はずです。
- ↓2枚目に表示させたい写真ファイルを、
タイムラインに配置して「所要時間」ボタンを
クリックすると、写真ファイルの長さは、
デフォルト状態では「00:00:05:00」と表示されます。
この表示は「5秒」を表しています。
↓この写真ファイルの表示時間の調整方法は
- 「所要時間の設定」ウインドウに表示されている
- 「00:00:05:00」というタイムコードを
- 「0:00:00:13」と書き変えて
- OKボタンをクリックすると、
- 写真ファイルの表示時間が変化します。
こうやって表示したい順番に写真ファイルを
タイムライン上に全て配置すると、
このような状態になりました。
画面左側の画像です
画面右側の画像です
この状態で、一度モニター画面を再生してみるとモノクロの映像の上に
次々とポートレイト写真が表れては消えていきます。
ただBGMの「ズン」「ズン」の長さは
全て「13フレーム」ではなかったようで
微妙に音と写真がズレてしまいました。
そこで写真ファイル同士の境界線を
ドラッグして左右させることで
ファイルの長さをかえることができるので、
概ね、曲と写真がシンクロするように調整しました。
ちなみにHUB倶楽部の主催者のお三人さんは
「1秒12フレーム」の長さにして
ちょっと長めに表示させました。
こうやって次々と写真が現れては消える演出をやってみましたが
このあたりでこのソフトの限界点も見えてきました。
●これだけ沢山の写真をP in Pファイルとして並べると、
負荷が掛かり過ぎてリアルタイムなプレビューができないこと
●このソフトはタイムライン上の特定箇所を
「レンダリング」=
(タイムライン上に並べられた、映像、BGM、文字、効果などを
全てひとつにまとめて合成する作業)
できないので、
リアルタイムに確認するためには最終の「書き出し」を
しなければならない
といった弱点です。
まあ、この作業をこのレベルの価格の編集ソフトに求めるのも
酷なのですが、もしこのソフトを購入される方がいらっしゃれば
このあたりの限界点はご承知おきください。
③最後にロゴを光らせてみよう
こうしてBGMのビートに合わせて一気に写真を
見せたあとの締めくくりとして、
「HUB倶楽部」のロゴを、ちょっとカッコ良く見せる
演出を加えてみました。
ここでは、ただ単にロゴを見せても面白くないので、
ちょっと「ひと手間」加えています。
- まず、HUB倶楽部のロゴを取り込んで、
静止画ファイルとして、パソコンに保存しておきます。
- そしてオープニングムービーが突然終わってしまうと
肩すかしをくらったように感じるので、 - 始まりと同じように「黒いカラーボード」を、
- ムービーの後ろに配置し.
- トランジションの「フェード」を適用して
- 徐々に映像が消えて行くようにしています。
ここまで準備ができたところで、
先ほど触れた「ひと手間」を加えます。
その「ひと手間」とはロゴが出る前の一瞬、
モノクロの映像が白く輝くようにしてみました。
この効果は「エフェクトルーム」の中の
「輝き」というエフェクトを
エフェクト・タイムラインにドラッグ&ドロップさせると
ムービーに適応することができます。
↓少しクローズアップした画像です。
↓次にロゴを先程の静止画写真ファイルと同じように
P in Pタイムラインに読み込んで、
映像ムービーの終わりに配置します。
そしてロゴが平面的なので、ちょっとムービーの上に
浮いて見えるような「影」を付けてみました。
↓操作は簡単です。
影を付けたいP in P タイムライン上のファイルを選択して
タイムラインの上の「修正」ボタンをクリックします。
↓すると「P in P デザイナー」というウインドウが立ち上がるので
左上の「シャドウの適用」のボックスにチェックを入れると、
モニター上のロゴに、影を付けることができます。
ちなみに先程のミーティング参加者のポートレイト写真にも
この「影」をつけていて、更に写真らしさを強調するために、
「P in P デザイナー」の「シャドウの適用」の下の
「境界線の適用」にもチェックを入れると
白い境界線(縁取り)をつけることができました。
↓そして最後に、影を付けたHUB倶楽部のロゴを、
光らせるエフェクト効果をつけます。
「エフェクトルーム」から選んだのは
「ブルーム」というエフェクトです。
エフェクトのサムネイルを、
HUB倶楽部のロゴにドラッグ&ドロップして適用させます。
このエフェクトは強く光るタイミングを
自由に設定することができます。
- ↓操作方法は、まず、エフェクトを適用したロゴファイルを選択して
- タイムラインの上の「エフェクト」ボタンをクリックすると
- エフェクトのサムネイルが表示されていたスペースが
「エフェクトの設定」という画面に変わります。
そして、ここからがキモです。
モニター画面の下にある
小さな黄色い「◆」マークを「キーフレーム」と言います。
これは適用したエフェクト効果を
「どこで」「どれくらい」「効かせたい」かの
タイミングを決めるポイントとなります。
具体的にはHUB倶楽部のロゴをBGMのエンディングに合わせて
真っ白になるくらい輝かせたかったので、
- まず最大に輝かせたいタイミングの場所まで
- キーフレームをドラッグして移動させます。
- ↓そしてモニター画面左側の「エフェクトの設定」画面の中の
- 「サンプル太さ」というスライダーの数字が
「0」になっているので、
↓このスライダーの数字を「160」という大きい数字にすると
右側のモニターのロゴが、真っ白になるくらい輝きます。
こうして効かせたエフェクト効果を確かめるには
モニターの下のプレイボタンをクリックすると、
ロゴの光り方が再生されます。
再生してみて光るタイミングや光り方がイメージと違えば
「キーフレームの位置」と「サンプル太さ」の数字を
調整していきます。
このキーフレームによるエフェクト効果の調整は
ワンステップ上の編集テクニックなので
ちょっと難しそうに感じますが、
この微調整が作品のカッコいいスパイスになることが
多いので面倒がらずに使うようにしています。
★以上で第1回HUB倶楽部ミーティング・ムービーの
オープニング映像のメイキングは終了です。
この編集を施して出来上がった
オープニング映像の長さが、約1分です。(笑)
ムービー編集は、どこまでこだわるかによって
手間と時間が大きく変わってきますが
自分のイメージ通りに編集できた時は、
とっても嬉しいので、ついついアレコレ
やっちゃうんですよねー。(笑)
次回はHUB倶楽部ミーティング・ムービーの
本編の編集で、ポイントとなるパートを
ご紹介したいと思います。
それでは、みなさん、ごきげんよう~!
(お疲れ様でした! by用無員)